
Martin Raab
Head of Public Communication and Group Media Spokesman, global
認定取得以来、流量計の製造者として、自社の能力と中核の技術を強化しただけでなく、一貫して優れたサービスを提供する市場のリーダーとしての地位を確立しました。
Endress+Hauser Flowは、40年以上にわたり流量測定の分野で世界をリードしてきました。このリーダーシップは、研究開発から最先端かつ効率的な製造ラインまでの複数分野の組み合わせに基づいており、そのすべてが、流量計市場向けの革新的なソリューションに役立っています。最も重要な分野の1つは校正です。これにより、各流量計の計測性能が、製造者によって指定された技術仕様と一致していることが確認されます。
能力を証明することは、校正ラボの信頼性を支える最も重要な要素の1つです。広く認知され、世界的に受け入れられているISO/IEC 17025を通じ、国際標準化機構(ISO)は、包括的な枠組みを導入しました。これを利用して、校正ラボや試験ラボの能力に関する要件への適合性を確認することができます。
この規格は、校正ラボが満たさなければならない要求事項を規定し、品質基準との整合性を促進します。その主な目的は、校正ラボの技術的能力と校正結果の信頼性を確保することです。
Endress+Hauser Flowは、1994年にISO/IEC 17025に準拠した最初の認定を取得しました。この認定は当初から、Reinach(スイス)とCernay(フランス)にある流量計の製造工場が対象となっていました。両方の製造工場から集められた少数の熱意あふれる専門家のグループが、認定取得を達成したのです。ただ彼らはまた、これが今後続く適合性認定の長い道のりの第一歩に過ぎないと確信していました。
なおこの達成へのプロセスには、スイス計量標準機関(METAS)、ドイツ計量標準機関(PTB)、現地のスイス認定機関(SAS)の多大な協力が不可欠であったことを付け加えておきます。この認定取得の達成により、測定技術を専門とするEndress+Hauser Flowの校正に関する30年に及ぶサクセスストーリーが始まりました。
米国、インド、中国、ブラジルにも製造工場が設立され、校正設備も設置されました。グローバルな生産施設の改善と標準化を目指すEndress+Hauser Flowの戦略の一環として、すべての流量校正ラボでISO/IEC 17025に準拠した認定を取得することは、その卓越性と信頼性をお客様に納得していただくための重要な焦点となっています。
校正サービスを提供するラボの立場からすると、適合性認定は能力やサービスの整合性を確認するためだけでなく、世界市場における貿易障壁を乗り越えるためにも役立ちます。
これは、ISO/IEC 17025への適合性に関する監査と維持が、通常は国際試験所認定機関協力機構(ILAC)のメンバーでもある各国認定機関によって行われるためです。これらの機関のほとんどは、ILAC相互承認協定(ILAC MRA)の加盟機関であり、これはISO/IEC 17025認定の最も重要な利点の1つである、発行された校正証明書の完全な国際的承認と相互比較性を意味します。
Endress+Hauserグループの世界的な校正ネットワークには、40か国以上の製造工場と販売拠点に設置された、約90台の固定式流量校正装置だけでなく、50台を超える移動式流量校正装置も含まれています。
これらの校正ラボはすべて、INMETRO(ブラジル)、A2LA(米国)、DAkkS(ドイツ)、NABL(インド)、CNAS(中国)など、各国認定機関によりISO/IEC 17025に従って認定されています。適合性認定の範囲には、流量、密度、場合によっては温度と圧力も含まれます。
このネットワークで重要な役割を果たしているのが、移動式流量校正装置です。これにより、機敏かつ迅速な対応が可能になり、お客様は機器のライフサイクル全体を通じて必要なときにいつでも信頼できるサポートを受けることができます。このことから、可能な限り不確かさを抑えて現地校正を改善することが、Endress+Hauser Flowの校正サービスの戦略的ビジョンには不可欠です。
ISO/IEC 17025の要件を満たすという観点から、現在では、校正プロセスの最適化や持続可能性の向上、デジタル化の推進といった新たな重要目標が計画されています。定期的な再認定審査は、Endress+Hauser Flowにとって、その優れた校正サービスを証明する貴重な機会となります。
弊社は、測定可能量の拡大、校正測定の不確かさの低減、SI国家標準へのトレーサビリティの簡略化により、ISO/IEC 17025認定範囲の改善に努めています。
さらに、デジタル校正証明書(DCC)の導入、機械で直接読み取り可能な情報を含む校正結果を管理するための新たな方法、その他のデジタル化の取り組みについても、ISO/IEC 17025への準拠が目標となっています。また、すべての計測機器のトレーサブルで認定された校正が必須基準となる厳しい品質システム要件を満たしたいというお客様のニーズに推進されて、認定校正の需要は増え続けています。
こうしたことから、Endress+Hauser Flowは、優れた校正サービスの提供に努めることを改めてお約束します。そして、ISO/IEC 17025認定によってもたらされる枠組みは、この品質レベルを維持するための重要な基盤として今後も機能します。
ファイルサイズ: |
12.9 MB |
ファイル名: |
EH_2025-01-21_Calibration.zip |
Martin Raab
Head of Public Communication and Group Media Spokesman, global