スマート機器の最大限の活用
スマート機器による制御と管理の融合
Herkenbosch(オランダ)のNouryon社では、2007年からHART通信を搭載したスマートな計測機器を採用していました。しかし、これまでインテリジェンスな機能を十分に引き出せていませんでした。これらのスマート機器の信号は、制御にのみに使用され、管理用途には使用されていませんでした。スマートな計測機器は実装されていましたが、インテリジェンスな機能を活用するためのデジタル通信や機能を活用する人員等のエコシステムのセットアップが必要でした。
ベネフィット(利点)
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スマート機器は、機器の健康状態に関する情報を提供します。
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校正サイクルの間隔が大幅に延長され、機器の健康状態に応じたメンテナンスが行われるようになります。
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校正のための機器の取り外しが不要になります。
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検証作業をインラインで自動化できます。
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すでに機器に備わっている機能やデータを制御だけでなく、機器管理やメンテナンスのためにも使用できるようになります。
お客様の課題
HART計測器のインテリジェンスな機能を最大限に引き出すためにはデジタルエコシステムを構築する必要がありました。Nouryon社のGuido van den Hombergh氏は次のように述べています。「私たちは、既設の制御システムと新しく採用するシステムの干渉を防ぎ、安全性を確保したいと考えました。そこで、HART計測器から関連するすべての保守・管理情報をデジタル技術で採集するためのシステム構成として、Fieldgate SFG250 HART Ethernetゲートウェイをベースにしたバイパスシステムを構築しました。」
Netilionクラウドサービス
HART通信をフル活用し、データを情報として加工・活用できるようにするため、NAMURオープンアーキテクチャに準拠して設計されたNetilion IIoTクラウドサービスを採用しました。データモデルは完全に構造化され、REST APIとOPC UA通信サービスによりアクセスすることができます。Nouryon社は、どのデータにどのユーザーがアクセス可能にするかを決定し、権限付与をしています。