クリンカ生産性能を最適化
統合オンラインモニタリングと最適化した燃料管理でクリンカの生産性能が向上
セメントの製造は多くのエネルギーを消費するプロセスであり、一次燃料と代替燃料の選択および混合は、環境負荷にも、このプロセスの経済性にも影響を及ぼします。総エネルギーコストがこのプロセスの変動コストの65 ~ 75%を占める場合もあります。エネルギーの節約のため、最新のセメントプラントでは、原材料の混合物をキルンに入れる前に加熱します。また、代替燃料を使用して二次燃焼点を設けることでエネルギー出力を減らします。
特長
エネルギーコストを大幅に削減
プレヒータサイクロン内での妨害物発生を防止
キルン内でのプロセスを正確に制御
バーナーの性能を最適化
規格適合のため、毒性のある廃ガスの排出量を削減
お客さまが抱えている課題
高温度処理段階は一般的に、セメント製造プロセスの中心部分として知られています。セメント製造の操業コストの大部分が、この段階で使われます。裏を返せば、プロセス改善の可能性を最も秘めているのもこの段階なのです。クリンカ生産におけるこの段階での主な課題は、この厳しい高温環境下で、プレヒータ内での妨害物発生を防止し、プロセス測定を正確に行い、生産量を最大限に増やすことです。
Endress+Hauserのソリューション
クリンカ生産プロセスで最高の結果が得られるように、エネルギー効率を最適化する統合パッケージを提供しています。計測機器(セラバーS、オムニグラードS、デルタバーS、ソリキャップS/ ソリウェーブM、マイクロパイロットFMR57、ガンマパイロットM)は、正しい組合せで使用するかどうかで大きな違いが生まれます。エンドレスハウザーは包括的なサービスポートフォリオを活用して現場でサポートを提供し、お客さまのプラントの可用性を確保します。
アプリケーションの詳細1
サイクロン内の妨害物の検出にはCerabar S圧力センサを使用
プロセス温度測定に使用するのは Omnigrad SのNiCo(ニッケルコバルト)またはSiN(窒化シリコン)熱電対で、応答速度が速いデータ伝送器付き
回転キルンヘッドでの圧力損失測定にはDeltabar S差圧伝送器を使用
クーラ出口漏斗でのリミット監視には、静電容量、高温Solicap SプローブまたはSoliwave M 非接触マイクロ波センサを使用
キルン燃料管理用に最適化されたパッケージ
石油タンクレベル測定にはMicropilot 自由空間レーダーを使用
重油の質量流量測定には コリオリ質量流量計 Promass F を使用
廃油を加熱するためにMemograph M RSG40で蒸気ボイラをモニタリング
Prosonic S超音波システムによるバンカ内での石炭レベル測定
危険な二次燃料タンク用には ガイドレーダーレベル計 Levelflex
二次燃料のレベルリミット検出にはSoliwave マイクロ波バリア
天然ガスまたはバイオガスの測定にはコリオリ質量流量計 Promassまたは 熱式流量計 t-mass 65
プロセス実行を維持するための主要なパフォーマンスインジケータ
プレヒータチャンバ内の材料付着を測定することで妨害物の発生を防止
各サイクロンチャンバ内で温度と圧力を正確に管理
プレヒータ内およびキルン内でのクリンカ保持時間を計算
CO2ガス排出量の測定、NOxガスの浄化および脱硫
クリンカ層に直交気流を通すことでクリンカの冷却を実現