操業効率を維持し、腐食や漏れによる発電所のダウンタイムを最小限に抑えるためには、発電所内の水質モニタリングが重要です。水や蒸気と常に接触していることで、あらゆる金属表面に腐食やスケール付着のリスクが生じます。適切な計装機器で水質の測定と分析を行うことにより、このようなリスクを相殺でき、コストのかかる修理を回避できます。
腐食やスケール付着を防止するスマート水質分析ソリューション
Applicator : 水蒸気回路内の水質モニタリングパラメータ(pH、ケイ酸塩、DO、および導電率)。
pHモニタリングによるシステムの腐食防止
給水のpHは、水/蒸気回路の腐食レベルに直接影響します。そして、pH値は、回路内の箇所によって異なる可能性があります。したがって、プラントオペレータは腐食を防ぐためにpHを注意深く監視し、設置されている機器に応じて、2つのモード(汎用モードまたは、より一般的な弱アルカリ性モード)のいずれかに従って調整する必要があります。
この分野の当社の専門知識
Endress+Hauserは、水/蒸気回路の複数の箇所で高品質なpH測定を実現するためにユニークなセンサと変換器を提供しています。
- Memosensテクノロジーに基づく当社のOrbisint CPS11Dガラス電極を使用すると、強アルカリ性の測定物または危険場所でも確実にpHレベルの監視が可能
- ボイラー缶水などの脱イオン水における低導電率アプリケーション用の塩橋オプション
正確なケイ酸塩モニタリングによるタービン保護
ケイ酸塩は蒸気の接触面に付着する可能性があるため、タービンブレードに固体層が形成され、摩耗や閉塞を引き起こします。化学物質または機械的プロセスによるケイ酸塩付着物の除去は、貴重な時間や資源を要する場合があります。
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Endress+Hauserのアナライザにより、水/蒸気回路の複数の箇所で継続的なケイ酸塩モニタリングが可能になります。
- シリカアナライザLiquiline System CA80SIにより時間とコストを節減
- 高圧および低圧タービン蒸気、蒸気ドラム、復水抽出ポンプ(CEP)、補給水/ボイラー缶水、H.P. ヒーター/エコノマイザーの監視
- スタートアップや手動テストサンプルバッチにおいてコストのかかる遅延を回避することが可能
溶存酸素(DO)モニタリングによる腐食防止
水/蒸気回路のコンポーネントを腐食により故障させる可能性があるため、溶存酸素は微量(ppb)しか含まれないようにしなければなりません。アルカリ性の動作条件下では、溶存酸素を除去して腐食を最小限に抑えるために、機械的脱気と化学的脱気添加剤が必要です。
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Endress+HauserのMemosensテクノロジーを搭載した溶存酸素センサとLiquiline変換器を組み合わせることにより、ラボ校正の信頼性を高め、メンテナンスを容易にし、測定のダウンタイムを最小限に抑えることができます。
- プロセスの安全性と測定点の可用性を向上
- センサ自動認識によりセンサ交換時のプロセスダウンタイムを最小化
導電率の変化を検出してスケール付着を回避
水/蒸気回路に存在する溶解固形物は、機器のスケーリング付着や技術的な不具合を引き起こす可能性があります。純水の導電率はほぼゼロですが、少量の塩分でも腐食を劇的に増加させることがあるため、導電率パラメータは、冷却水や空気の漏れなどに起因する溶解固形物や不純物、スケール付着の可能性を示す有用な指標となります。
この分野の当社の専門知識
シンプルな一体型またはパネル取付け型のエンドレスハウザーLiquilineシリーズのマルチパラメータ変換器は、Memosensデジタルセンサ技術を活用して、回路内の複数の箇所で溶解固形物を検出することが可能です。
- 迅速かつ容易な設定および拡張が可能
- 標準化された直感的な操作によるメリット
利点
Endress+Hauserは、高額な修理や不要なダウンタイムからお客様を守るスマート計装をお勧めします。SWASパネルは最高レベルの計測機器で構成されており、水/蒸気ラインの完全性を常に維持します。パネルはいずれも取付けや設定、操作が容易であり、モジュール設計のため、必要に応じて組み合わせることができます。
重要な事実
50 %
パネルマウント型デジタルMemosens機器によりプロセス稼働時間を50%増加
重要な事実
$ 3,250
一般的な500MWの複合サイクルプラントで脱ガス導電率アナライザを使用することで26分ごとに3,250ドルのコストを削減可能
重要な事実
50%
Liquiline変換器の使用によりプロセス制御システムへのSWASパネル統合にかかる時間を50%削減
Endress+Hauserは、次のサポートを提供いたします。
プロセス制御に必要なすべての測定信号を提供するEndress+Hauserの蒸気/水質分析システム(SWAS)により、発電所内の水を容易にサンプリングおよび分析するための標準化されたソリューションが実現し、ダウンタイムの削減、プラント効率の向上がもたらされます。モジュール式で拡張性があり後付けが簡単、また、たとえば校正を容易にするために、Memosensデジタル技術と組み合わせた使用に適しているSWASは、信頼性の高い測定、メンテナンスのしやすさ、ダウンタイムの最小化をもたらします。
- 2つのパネルソリューションを使用可能:SWAS Customized(カスタムメイド)とSWAS Compact(組立済み)分析システム
- SWAS CompactとLiquilineマルチチャンネルコントローラを使用すると、1つの変換器ですべてのパラメータに対応可能
- 残留カチオン容量計算による予知メンテナンス
- 技術経験が十分でなくても取扱いが容易